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ローマで2024年5月25日、集まった観衆に手を振るローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇=ロイター
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 ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(87)が非公開の会合で、男性の同性愛者に対する差別的な発言をしていたことが明らかになった。イタリアメディアが27日までに相次いで報じた。教皇は28日、ローマ教皇庁(バチカン)を通じて、発言について謝罪した。

 ANSA通信などによると、フランシスコ教皇は20日、ローマで開かれたイタリア人司教らとの非公開の会合で、聖職者を養成する神学校に同性愛の男性の入学が認められるべきかについて参加者から質問を受けた。その際に、同性愛の男性を中傷するイタリア語の言葉を使って、入学を認めるべきではないとの趣旨の発言をしたという。

 イタリアの主要紙コリエレ・デラ・セラは27日、教皇の差別発言について、教皇がアルゼンチン出身であることに触れて、「イタリア語でどれほど侮辱的な言葉であるか認識していなかった」との可能性を指摘した。

 バチカンは28日、朝日新聞の取材に、教皇が会合で、「教会にはすべての人のための場所がある」と発言したと説明。「教皇は決して同性愛を嫌悪する表現で(誰かを)傷つけたり、自分自身を表現したりする意図はなかった」と釈明した。その上で、「使用が報告されている言葉のせいで気分を害した人々に謝罪する」と述べた。

 フランシスコ教皇は2013…

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